不動産のESGに特化する「Longevity Partners」のサステナブルなビジョンとは

この度、株式会社ネクストレベル様の「ミライのお仕事」編集部の皆様からの取材を受けさせていただくことになりました。ぜひご一読ください。

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不動産のESGに特化する「Longevity Partners」のサステナブルなビジョンとは

企業の新しい働き方やカルチャーを深掘りする本企画。今回は、不動産や建設業界をフィールドに、企業のESG(※)戦略導入に向けたコンサルタントを行うグローバル企業「Longevity Partners株式会社」にお話を伺いました。
(※)ESG:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの。企業が持続的に成長していくために重要な観点として、近年注目されている。

Longevity Partners株式会社とは

企業が持続的かつ長期的に成長していくために必要な視点として世界的にも注目されているのが、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点です。これからの時代の企業経営にとって欠かせない考え方として、ますます重要性が高まっています。

そんなESGを経営に取り入れるためのコンサルタントを、不動産業や建築業を中心に行っているのが、今回お話を伺ったLongevity Partners株式会社です。2015年の設立以来、ロンドンの本社以外にもヨーロッパ・アメリカの主要都市などにオフィスを構え、2022年9月には東京支社も開設しています。

2030年までに二酸化炭素排出量を半減させることを政府が掲げている日本では、これからますます脱炭素社会に向けた企業の取り組みが求められます。

今回は、日本における不動産業界に特化したESGアドバイザリーファームの先駆けとも言えるLongevity Partners株式会社の川井さんと久野さんに、事業内容やビジョン、カルチャーなどについてお話を聞かせていただきました。

Longevity Partners Japan カントリーディレクター 川井 賢武

Longevity Partners Japan サステナビリティ&エナジーコンサルタント 久野 紗絵香

不動産をメインにESGコンサルティングをグローバルに展開

編集部

まずはLongevity Partnersさんの事業内容について教えてください。

川井

私どもは、一言で説明すると不動産のESGに関するコンサルテーションを行っている会社です。不動産から排出されるCO2削減のための戦略立案から実行支援まで、クライアントのさまざまなサステナビリティ目標の実現を支援しています。

ビルのエアコンやエレベーターは当然ながら電気を使いますよね。日本ではその電力の大半が化石燃料から作られています。つまり電気消費を通じて建物は、二酸化炭素を日々排出しているわけです。これらの個別の不動産に対して、低炭素・脱炭素化に寄与する取り組みを提案しています。

一例としては、「エネルギー効率の良いエアコンにしよう」「窓ガラスを断熱性の高い二重ガラスにしよう」というように、具体的にアドバイスしています。対象となる不動産はオフィスビル、商業施設、物流施設、住宅等で、既存の物件から新築の不動産開発案件までさまざまです。

編集部

近年、多くの企業にとっての検討事項である「ESG」における、環境(Environment)の部分に力を入れているということでしょうか?

川井

もちろん環境に配慮することは重要ですが、私たちはESGのS、社会(Social)という観点からもさまざまなアドバイスをさせていただいています。

世の中にはオフィスビルやショッピングセンター、ホテルなどいろいろな不動産がありますが、それらの建物には日々さまざまな人が集まり、仕事をしたり遊んだりと、時間を過ごしています。つまり、そこに社会が生まれているわけです。

Longevity Partnersでは、こうしたソーシャルな部分にも着目し、不動産がどういった形で地域コミュニティに貢献できるのかなどもアドバイスさせていただいています。

編集部

不動産は私たちの生活に切っても切れない存在ですから、不動産からESGを考えていくことは、これからの地球のためにも欠かせない視点ですね!

グローバルでESGが重視されるなか、事業も組織も急成長

イベントに登壇するLongevity PartnersのグローバルCEOエティエン・カデスティンさん

編集部

英のフィナンシャルタイムズ誌でも「ヨーロッパで最も急成長しているESGコンサルティングファーム」として評価されたと、Longevity Partnersさんのプレスリリースで拝見しました。実際に急成長を遂げていることを体感されている部分はありますか?

■プレスリリースはこちらから
Longevity Partners、アジア統括本部を東京に開設」(PR TIMES)

川井

グローバスな視点で言えば、つい数年前までは10〜20人程度の規模だったのに対して、2023年3月時点で社員数は190人になりました。東京オフィスも含め、グローバルベースで大きく成長していることは、仲間が短期間でこれだけ増えたということからもおわかりいただけるかと思います。

編集部

急成長を遂げてこられた要因は、どこにあるのでしょうか?

川井

やはり不動産投資家・不動産開発事業者の意識の変化が影響していると思います。特に機関投資家と呼ばれる大きな資金を動かす層が、ESGを投資判断の基準にしているところが大きいですね。

機関投資家は投資先を選定するにあたり、「グリーンな投資かどうか」など、サステナビリティの要素も確認するというのが今の大きな流れです。不動産分野におけるESG投資の考え方は、日本ではまだまだ浸透しているとは言えませんが、大きな流れとしては確実に求められてきています。

編集部

これからますます世の中的にもニーズが高まっていく分野ということですね。

川井

その通りです。ただ、日本では「環境配慮型のビジネスモデルや社会貢献につながる事業の大切さはわかったけれど、それらを実際に実行できる人材がいない」というのが実情です。だからこそ、不動産分野においては、先駆者であり世界的な流れをよく知る私たちにご相談いただける部分が大きいはずです。

久野

日本はパリ協定にもコミットしていますし、SDGsに取り組む企業も増えています。「SDGsにつながる企業活動をしなければいけないよね」という潮流にはなっているのですが、いざ取り組もうとなったときに「何をいつまでにやらなければいけないのか」というところでストップしてしまっている企業が少なくありません。

弊社には、ヨーロッパでの先行事例やグローバルなSDGsへの取り組みに関する知見がたくさんあります。日本の企業にこの部分をお伝えするという点でも、ビジネスを拡大していけるチャンスがあるのではないかと考えています。

SDGs推進に関わり、社会にインパクトを与えていけるのが魅力

Longevity Partners株式会社のロンドンオフィスの様子

編集部

Longevity Partnersさんの事業内容を伺うと、社会の課題解決に向けて取り組むという意味で、とても社会的意義が高い事業だと感じます。SDGsを推し進めていこうという意識はやはりあるのでしょうか。

川井

もちろんです。Longevity Partnersの日本オフィスは、2022年9月に開設したばかりということもあり、日本社会に対してどこまでインパクトを与えられる活動ができるかという点は、今後真価が問われる部分だと感じています。

久野

私たちのビジネスは、CO2の排出量削減など直接的にSDGsの目標達成に関わっているほか、間接的に影響を及ぼしている面もあると考えています。

例えば、ビルから出る廃棄物のリサイクル率を上げる取り組みであったり、マンションの住みやすさを向上させることで間接的に女性の社会進出を後押しすることであったり、そういった観点からもアプローチを続けていきたいです。

編集部

仕事そのものがSDGs実現に直結しているという点も、仕事のやりがいにつながっていらっしゃるのでしょうか?

久野

そうですね。例えば、現在取り組んでいる事業に「グリーンビルディング認証(※1)の取得サポート」というものがあります。また金融の世界で、不動産ファンド等に対して、ファンドや資産運用会社、運用している不動産がどれだけESG貢献をしているかを評価するスコアリングシステムGRESB(※2)を用いて、ベンチマークとなる指標を提供するサービスも行っています。
(※1)グリーンビルディング認証:環境や社会への配慮がなされた不動産と、それを所有・運営する企業を評価・認定する制度。
(※2)GRESB:不動産セクターの会社・ファンド単位でのESG配慮を測り、機関投資家がファンドを選定する際にファンド運用会社との対話に用いる仕組み。

つまり、私たちの事業を通して、ESGの観点から見た企業価値の向上をサポートしたり、グローバルな投資ファンドに対して「企業がどれだけESGに貢献しているかどうか」の判断基準を提供したりしているわけです。

このような「地球にとって、次世代にとって良いことをしていくためのお手伝い」を通して、社会的に大きなインパクトを与えていけるという点には、メンバーのみんなが魅力ややりがいを感じていますね。

世界中から環境やESGに情熱を持つ同士が集まるからこそ面白い!

Longevity Partners株式会社のロンドンオフィスの様子

編集部

Longevity Partnersさんはロンドンに本社があるということで、仕事に関しても国際色は豊かなのでしょうか?

川井

そうですね。一緒に働くメンバーの国籍はさまざまです。また、私たちは日本の不動産業界を対象にしたESGコンサルタントなので、クライアントは日本企業だけだと思われがちですが、そうではありません。

外資の大きな不動産ファンドが日本の大型不動産を所有・運用しているケースもあり、外国人投資家に対してESGのサポートをご提案することも多いため、自然とグローバルな仕事ができる環境です。

編集部

メンバーの皆様に共通する価値観やカルチャーについて教えてください。

川井

日本のオフィスに限った話ではありませんが、当社はサステナビリティや不動産のプロ集団で、環境に良いインパクトを与える仕事をしたいと考えている人が非常に多いです。CO2削減や脱炭素という世界規模の課題に直接的にコミットするというモチベーションは、共通のカルチャーになっているかもしれませんね。

ロンドンオフィスでは、車や電車を使わずエコな自転車で通勤する日を設けたり、社会に貢献するボランティア活動にみんなで取り組んだりといった活動も盛んに行っています。

久野

特にヨーロッパは、環境への配慮やESGの分野は社会的にかなり進んでいて、大学や高校でもレベルの高い環境教育がなされています。こうした背景もあり、海外の支社ではサステナブルデベロップメント(持続可能な開発)やESGに情熱を持って取り組んでいるメンバーがたくさんいるんです。

社内のサークルでヴィーガンのクッキングクラブを作ったり、ビジネスだけでなくプライベートでも自分たちの考え方を共有し合ったりしながら、モチベーション高く仕事ができています。

編集部

まさに共通の価値観に囲まれたメンバーとともに、信念を持って仕事に取り組める職場なのですね。

メンバーに求められるのは「言語力」と「専門性」

Longevity Partners株式会社のフランスオフィスの様子

編集部

先ほど、情熱を持って仕事に取り組まれている社員の方が多いとお話にありましたが、それ以外にはどんなスキルやマインドを持っている方が、Longevity Partnersさんで活躍できるとお感じですか?

川井

弊社は、サステナビリティや環境、不動産に興味がある方、インターナショナルな環境で働きたいという方にはとてもフィットする職場です。言語力ももちろん必要ですが、それだけでなく持続可能性や環境配慮など、こうした社会問題の解決に高いモチベーションを保てるかどうかも大きいですね。

久野

加えていうなら、言語力だけでなくそれぞれ専門分野を持っていることも大きな武器になります。総合職ではなくスペシャリストとして採用していますので、何らかの専門性をお持ちの方や、これからさらに磨いていきたいという方にとっては理想的な環境です。

編集部

社内では主に英語が共通語となっているのでしょうか?

久野

イギリスやその他の欧米にある支店の人たちと話すときは、基本的には英語を使っています。日本のオフィスでは、日本語と英語、あとは韓国語を使っています。

今は翻訳アプリなどの便利なツールもありますが、やはりローカルで生の情報を得るためにはその土地の言葉を使えることが武器になります。情報を得ることが地に足のついたサービスの提供にも繋がっていると思いますので、言語力は大切ですね。

ESGの分野で活躍し、ビジネスを発展させていきたい人を募集

Longevity Partners株式会社の東京オフィスの様子

編集部

最後に、Longevity Partnersさんで働いてみたいと思っている方や求職者の方にメッセージをお願いします。

川井

Longevity Partnersは、サステナビリティという視点で不動産業界を変える取り組みをしている会社です。こうした持続可能な開発という分野に興味のある方や、国際的な不動産の分野で働きたいと思っている方は、ぜひ応募してみてください。

また、日本ではまだまだ成長分野であるESGに関わることができるのも、弊社の大きな魅力です。東京オフィスは組織としてはまだまだ小さいので、個人の意見がとても大切になってきます。だからこそ、一緒にビジネスを作っていく醍醐味も味わえるのではないでしょうか。

編集部

不動産業界において、ESGというこれからますます重要となる分野でグローバルに活躍したい方は、ぜひ検討されてはいかがでしょうか。本日は、お話を聞かせていただきありがとうございました!

 

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